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フェアレディZはやめとけと言われる本当の理由とは?後悔する人の特徴と「愛すべき不便さ」の正体

夕日をバックに佇むオレンジ色のフェアレディZ S30。魂を揺さぶるL型エンジンのサウンドと黄金比のスタイリング 。

こんにちは。「classicfrontier」の「マコト」です。

ロングノーズ・ショートデッキの流麗なボディラインに、魂を揺さぶるL型エンジンのサウンド。フェアレディZ、特にS30やS130といった旧車Zに憧れる気持ち、痛いほどわかります。

私自身、その魅力に取り憑かれた一人ですから。しかし、これから購入を考えているあなたがネットで情報を探せば探すほど、「やめとけ」「後悔するぞ」「金食い虫だ」という警告の言葉が目に飛び込んでくるのではないでしょうか。

その言葉の真意は、単なる意地悪や脅しではありません。実際にオーナーになって初めて気づく、現代車の常識が通用しない「不便な現実」があるからです。

この記事では、元オーナーや現役オーナーが酒の席でしか語らないような「泥臭い真実」を包み隠さずお伝えします。これは、あなたが夢と現実のギャップに苦しまないための、私なりの「予防接種」です。

参考: NISSAN HERITAGE COLLECTION|フェアレディ Z-L(S30)

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • ✅ 「やめとけ」と言われる具体的なトラブルの内容を、綺麗事抜きで知りたい
  • ✅ 憧れだけで購入して、修理費で破産したり維持できなくなるのが怖い
  • ✅ エアコンやパワステなど、現代車では当たり前の快適装備の実情が気になる
  • ✅ 家族を説得できるだけの材料と、自分自身が納得できる覚悟が欲しい

もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。

フェアレディZはやめとけと言われる真の理由

「やめとけ」という言葉の真意と、夢と現実のギャップに苦しまないための予防接種というメッセージ 。

なぜ多くの先輩オーナーたちが、口を揃えて「やめとけ」と忠告するのでしょうか。それは、現代の車社会では想像もつかないような「物理的・精神的な負担」が、日常のドライブに常に付きまとうからです。「乗る」という行為そのものが、現代車とは全く異なる次元の「作業」になることを理解する必要があります。

現代車とは異なる旧車の操作感と不便さ

重ステによる肉体への挑戦と、車内がサウナ状態になる灼熱の環境で運転するドライバー 。

現代の車は、キーレスエントリーでドアを開け、プッシュボタン一つでエンジンがかかり、指一本でハンドルが回せます。AT車ならアクセルとブレーキを踏むだけです。しかし、S30型のフェアレディZをはじめとする旧車は、全く別の乗り物だと考えてください。

まず、エンジンの始動からして「儀式」が必要になることがあります。特にキャブレター仕様車(ソレックスやウェーバー等)の場合、電子制御燃料噴射装置(インジェクション)のような自動補正はありません。

エンジンを始動させるためには、外気温に合わせてチョークレバーを引き、アクセルペダルを数回煽ってガソリンを送り込み、セルの回り具合を聞きながら絶妙なタイミングで点火させる必要が出てきます。

その日の気温、湿度、気圧、そして車の「機嫌」や整備状態によって始動のコツが変わるため、急いでいる時に限って始動が渋い……ということも起こり得ます。コンビニへ行くだけでも、暖機運転で水温が上がるのを待つ心の余裕が求められる場面があります。

そして、最大の違いとして語られやすいのが「重ステ」です。S30型の多くはパワーステアリングが付いていません。走り出してしまえばそれほど重くはありませんが、車庫入れや据え切り(停止状態でのハンドル操作)においては、全身の力を使ってステアリングをねじ込む必要が出てきます(※市場・仕様や改造で例外はあります)。

現代の軽自動車感覚で片手で回そうとすれば、手首を痛めるかもしれません。狭い駐車場での切り返しは、まさに筋力トレーニングです。S130(280ZX)になるとパワステ装備の個体もありますが、それでも現代車のような指一本で回せる軽さと応答性は期待しない方が良いでしょう。

ブレーキも同様に、年式・仕様・整備状態によっては「しっかり踏力を込めないと止まらない」と感じる個体があります。

マコト
マコト
初めてS30に乗った時、狭い路地での右左折で『よいしょ!』と声が出ました(笑)。夏場なんてTシャツが汗で張り付くほどです。でも不思議なもので、慣れてくるとその重さが『タイヤの向きを掌で感じている』という、車を操っている確かな実感に変わるんですよね。

真夏の車内熱とエアコンの限界を知る

「夏場でも窓を閉め切って涼しい顔して乗れる」と思っているなら、その幻想は今すぐ捨ててください。旧車Zにとって、近年の日本の猛暑は過酷そのものです。体調面のリスクが上がりやすいので、無理は禁物です。

まず、熱源の問題です。L型エンジンは直列6気筒という長いエンジンブロックを持ち、排気マニホールドからの熱量が膨大です。

さらに、トランスミッションが収まるセンタートンネルは断熱材が薄い(あるいは劣化して機能を失っている)個体も多く、エンジンの熱とミッションからの熱が容赦なく室内に侵入してきます。

真夏の渋滞時など、左足(フットレスト付近)や太ももの横から、まるでヒーター全開のような熱風が吹き上がってくる感覚を味わうことになります。

さらに深刻なのがエアコン(クーラー)の問題です。S30系では純正でクーラーがオプション設定されていましたが、当時物のシステムが残っていても、経年で本来の性能を維持できていないケースは珍しくありません。

後付けの吊り下げ式クーラーキットなどで対策は可能ですが、現代車のように「キンキンに冷える」ことは期待しにくいです。断熱材の薄さ、ガラスエリアの大きさ、そしてボディの隙間から入る熱気もあり、炎天下では冷房能力が追いつかず、車内はサウナ状態になることも覚悟しなければなりません。「冷風は出ているけれど、汗が止まらない」というのがリアルな実情です。

また、キャブ車の場合、エンジンルームの熱で配管内のガソリンが気化してしまう「パーコレーション」という現象が起きやすくなります。これにより、SAなどで一度エンジンを止めると、再始動時に燃料が来なくてエンジンがかからない、あるいはアイドリングが不安定になるといったトラブルが発生します。

これを防ぐために、駐車時にボンネットを開けて熱を逃したり、状況に応じて冷却を工夫したりといった、涙ぐましい努力が必要になることもあるのです。

雨漏りや匂い等の生活に関わるデメリット

雨の日の車内からの視点。ウェザーストリップ劣化による雨漏りと、室内に染み付く排ガスやガソリンの匂い 。

雨の日に傘をささずに快適に移動できるのが自動車のメリットですが、旧車Zでは「車内で濡れる」可能性があります。これは冗談ではありません。

製造から半世紀近くが経過し、ウェザーストリップ(窓枠などのゴムパッキン)が硬化・劣化しているため、密閉性が著しく低下している個体が多いからです。新品のリプロダクション部品に交換すれば改善することはありますが、建付けの調整が難しく、完全な止水は難しい場合もあります。

侵入経路は多岐にわたります。フロントガラスの隅、カウルパネル(ワイパー下の通気口)、ドアサッシュ、そしてハッチバックのゲート周辺。

特にS30のようなハッチバック車は、リアゲートのゴムが劣化すると、雨水がダイレクトに荷室へ流れ込みます。さらに厄介なのがテールランプ裏からの浸水です。

【雨漏りが招く最悪のシナリオ:スペアタイヤハウスの「金魚鉢」化】

リア周りから侵入した雨水は、最終的にトランク床下のスペアタイヤハウスに溜まります。気づかずに放置すると、常に水が溜まった状態になり、フロアパネルを内側から腐らせます。「久しぶりにスペアタイヤを出そうとしたら、地面が見えていた」なんて怪談のような話が、旧車界隈では現実に起こり得るのです。

また、「匂い」も日常生活においては大問題です。1970年代の車は現代基準より排ガス浄化装置が簡素なものが多く、整備状態次第では排気ガスの匂いを強く感じやすいです。

さらにキャブレター車特有の未燃焼ガスや、ブローバイガス、タンクのエア抜きホース劣化によるガソリン臭が、室内に漂うことがあります。自分にとっては「芳醇なメカの香り」でも、同乗者にとっては単なる「頭が痛くなる悪臭」でしかありません。

服や髪に匂いが染み付くため、おしゃれをして出かけるデートや、家族での買い物には使いたくないと拒否されるケースは少なくありません。

予期せぬトラブルと不動のリスク

夜道で故障しレッカー車を待つフェアレディZ。電装系の突然死や部品の製造廃止による不動のリスク 。

旧車に乗るということは、「いつ止まってもおかしくない時限爆弾」を抱えているようなものです。どんなに整備が行き届いた車両であっても、40年以上前の部品がいつ寿命を迎えるかは誰にも予測できません。

よくあるトラブルとして、電装系の突然死が挙げられます。オルタネーター(発電機)が発電しなくなりバッテリーが上がって停止する、イグニッションコイルの不調で火が飛ばなくなる、ヒューズボックスの接触不良で電源が落ちる、などです。

また、燃料ポンプが動かなくなったり、古い燃料ホースが裂けてガソリン漏れを起こしたりといったトラブルも定番です。これらは予告なしに突然やってきます。

現代車なら、何かあってもロードサービスを呼んで近くのディーラーに入庫すれば、数日で修理が完了します。しかし、旧車の場合はそうはいきません。

まず、修理を受け入れてくれる工場が限られています。最寄りのディーラーでは「部品がない」「データがない」「工具がない」と断られるのがオチです。結果として、遠く離れた主治医(専門店)までレッカーで何十キロも移動することになります。

さらに、必要な部品が製造廃止(製廃)になっている場合、中古部品を探したり、海外からリプロ品を取り寄せたりする必要があり、部品が見つかるまで数週間〜数ヶ月間、車に乗れなくなることもあります。旧車Zは「便利な移動手段」ではなく、手間と時間をかけて世話をする「介護対象」として接する広い心が必要なのです。

購入後に後悔してしまう人の共通点

後悔する人の典型パターン。見た目重視で錆を見落とすケースと、価格重視で修理費が青天井になるケースのアイコン図解 。

トラブルが多い車だとしても、何十年も長く愛し続けているオーナーは沢山います。彼らは不便さを楽しむ術を知っているからです。では逆に、どのような人が購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔し、短期間で手放してしまうのでしょうか。失敗する人には、驚くほど共通した典型的なパターンがあります。

見た目優先で選び後悔する末路

最も多い失敗パターンが、外装の綺麗さ、いわゆる「ガワ」の美しさだけに惹かれて購入を決めてしまうケースです。中古車サイトの写真や、ショップの展示場で見ると、オールペン(全塗装)されてピカピカに輝くボディは魅力的に見えます。しかし、旧車において塗装の輝きは、本質的なコンディションを示す指標にはなり得ません。

恐ろしいのは、その美しい塗装の下に隠された「パテ埋めされた腐食」や「隠れ錆」の存在です。販売に際して見栄えを良くするために、腐食して穴が開いた部分を鉄板を溶接せずに厚盛りのパテで埋め、その上から綺麗に塗装している個体が存在します。

こうした車を購入すると、半年も経たないうちに塗装が浮いてきたり(ブリスター)、ドアの下から茶色い錆水が垂れてきたりします。

さらに深刻なのは、車の骨格であるフレーム(サイドメンバー)やサイドシル、フロアパネルの腐食です。これらが腐っているとボディ剛性が著しく低下し、ドアの開閉が渋くなったり、走行中にボディが軋んだりします。

これらを根本的に直そうとすれば、ドンガラ(内装等を全て外した状態)にしての板金修理が必要となり、数百万円単位の費用がかかることもあります。

錆の好発部位(フレームレール、バッテリー下、リアハッチ開口部など)の具体例は、下の記事でチェックリスト形式にまとめています。

フェアレディZ S30 S31 違いの決定版:伝説のキャブか、進化のインジェクションか

「安く買ったつもりが、修理費の見積もりが300万円を超えた」という瞬間に、多くのオーナーが心を折られ、手放す決断をしてしまうのです。

安い個体でトラブルが続く泥沼

相場よりも明らかに安い個体に飛びつくのも、典型的な「やめとけ」案件です。「車両価格が安い分、浮いたお金でコツコツ直していけばいい」と考えるのは、知識と経験、そして工具とガレージを持ったベテランだけに許された高度な遊びです。初心者がこの論理で格安車(ベース車に近い状態)に手を出すと、地獄を見ます。

安い個体には必ず理由があります。エンジンの圧縮が抜けている、ミッションのシンクロが死んでいる、内装パーツが欠品している、配線がスパゲッティのように加工されているなどです。特に内装パーツやモール類は、現在では入手困難で価格が高騰しており、一つ揃えるだけで数万円、数十万円と飛んでいきます。

結果的に、「部品代」と「プロに頼む工賃」が雪だるま式に膨れ上がり、最初から状態の良い相場通りの個体を買うよりも総額が遥かに高くつくことになります。

しかも、修理期間中は工場に入庫しっぱなしで、手元に車がないため乗ることができません。「買ったのに乗れない」「ローンだけが残る」という二重苦を味わうことになります。初期投資をケチることが、最大の後悔への入り口なのです。

パターン特徴待ち受ける未来
見た目重視派外装はピカピカだが、リフトアップして下回りや骨格を確認せずに購入。塗装の下から錆が浮き出し、高額な板金修理が必要に。最悪の場合、車検に通らない重大な欠陥が発覚する。
価格重視派相場より100万〜200万安い「現状渡し」や個人売買の個体を購入。修理費が青天井になり、部品探しに翻弄される。乗れる期間よりも整備工場に入っている期間の方が長くなる。

快適さを旧車に求めてしまう誤解

「S30は古すぎるけど、S130ならインジェクションだし、パワーウインドウも付いてるから快適だろう」という甘い期待も、後悔の原因になります。確かにS30に比べればS130(280ZX)はGTカー寄りの性格で、装備も豪華になり快適性は向上しています。しかし、それはあくまで「40年前の基準」での話です。

参考: 日産ストーリーズ|「フェアレディZ」:50年に亘る情熱の系譜(S130の紹介)

S130はEFI車が多い一方、経年でセンサー類・配線・接点などが不調要因になることがあります。また、Tバールーフ車はシール(ゴム類)の劣化で雨漏りが起きやすいと言われ、状態確認が重要です。現代の軽自動車の方が、静粛性も、空調の効きも、燃費も、信頼性も、ボディ剛性も遥かに上です。

「少しデザインがレトロなだけの、普通に乗れる車」として日常の足に使おうとすると、渋滞での水温上昇への恐怖、操作系による疲労、雨漏りへの気遣いなどに疲れ果ててしまいます。「不便であること」を前提にしていないと、そのギャップに耐えられなくなるのです。

家族の反対で後悔するケース

自分一人の情熱で突っ走って購入したものの、家族(特にパートナー)の理解が得られずに手放すことになるケースも後を絶ちません。これは非常に悲しい結末ですが、現実的によくある話です。

先述した「服につく匂い」「サウナのような暑さ」「会話もままならない騒音」に加え、「壊れてばかりでお金がかかる」という現実は、家計を共にする家族にとってはストレス以外の何物でもありません。

特に、週末のたびに車の下に潜って修理していたり、家族旅行の途中で車が止まってレッカー待ちになったりすれば、家族の我慢も限界に達します。「あの車、いつ売るの?」と言われ続ける生活は、精神的にもきついです。

もし、家族サービスも兼ねて旧車Zを楽しみたいと考えているなら、スパルタンな2シーターではなく、後部座席があり実用性が少し高い4人乗りの「2by2」モデルを検討するのも一つの戦略です。以下の記事では、2by2の実用性や、家族を説得するためのヒントについて詳しく解説しています。

家族も納得?フェアレディZの4人乗り「2by2」が実は最強の選択肢である理由

それでもあなたは乗りたいですか?という問いかけのテキストスライド 。

それでもフェアレディZに乗りたい人へ

ここまで、あえてネガティブな情報を並べ立てました。「もう買う気が失せた」というなら、それが賢明な判断かもしれません。しかし、ここまで読んでもなお、「それでもZに乗りたい」「その苦労も含めて愛したい」という気持ちが消えないあなたへ。

ここからは、すべての苦労を補って余りある、フェアレディZという車の魔力、そしてオーナーだけが知る至高の世界についてお話しします。

旧車の不便さを補う圧倒的所有感

ウッドステアリングを握るドライバー視点。アクセルとエンジンが直結する人馬一体の感覚と圧倒的な所有感 。

キーを捻り、セルモーターの独特な音と共にL型エンジンが目を覚ます。その瞬間の「爆発音」に近いアイドリング音、キャブレターが空気を吸い込む「シュコーッ」という吸気音、そしてオイルとガソリンが混ざり合った匂い。

これらはすべて不便さの象徴であると同時に、生きている機械を操るという「圧倒的な実感」でもあります。アクセルペダルとエンジンが直結しているかのようなレスポンス、路面の状況をダイレクトに伝えてくるステアリングインフォメーション。

現代車の電子制御されたスムーズさでは決して味わえない、五感をフルに刺激するドライビングプレジャーがそこにはあります。

また、その美しいスタイリングも大きな魅力です。ロングノーズ・ショートデッキの黄金比とも言えるプロポーションは、ガレージに停まっている姿を眺めながらコーヒーを飲むだけで、数時間は過ごせるほどの美しさです。

信号待ちで並んだ車からの視線、ガソリンスタンドで「懐かしいね!大事に乗ってるね」と声をかけられること、対向車の旧車とすれ違いざまに手を挙げ合う瞬間。これらもオーナーだけの特権です。所有しているだけで満たされる、その自己肯定感と満足感は、何物にも代えがたいものです。

ちなみに、同じS30型でも、軽量でシャープな吹け上がりの「240Z」と、トルクフルで剛性感のある「280Z」では乗り味やキャラクターが大きく異なります。自分のスタイルに合ったZを選ぶことが、後悔しないための第一歩です。

240Zと280Zの違い:アナログな感性か、実用的な剛性か。後悔しないS30選びの最終結論

トラブルを乗り越えるオーナーの心得

旧車ライフを長く楽しみ続けるための最大の秘訣は、トラブルに対する「心の持ちよう」です。トラブルを単なる「不幸」や「故障」と捉えるか、車からのメッセージや「ネタ」として楽しめるかが分かれ道です。

「今日はエンジンがかからないな。ご機嫌斜めか? プラグでも磨いてみるか」と、トラブルさえも車との対話の時間に変えられる人は、間違いなく旧車に向いています。

もちろん、精神論だけでは維持できません。具体的な備えも必要です。

幸せなオーナーになるための3つの備え

幸せなオーナーになるための3つの備え。信頼できる主治医、最強のロードサービス、修理費専用口座を示すアイコン 。
  • 信頼できる主治医を見つけること:

    ネットの知識だけで自己流整備をするのは限界があります。Zに精通したプロショップとの関係構築は命綱です。
  • 最強のロードサービスに加入すること:

    通常の任意保険のロードサービスに加え、JAFや、搬送距離無制限の特約などを組み合わせ、どこで止まっても帰ってこれる体制を整えましょう。
    参考:JAF公式FAQ|会員の無料けん引距離
  • 「修理費専用口座」を作ること:

    車両購入費とは別に、常に50万〜100万円程度の「予備予算」をプールしておきましょう。これがあるだけで、心の余裕が全く違います。

デメリットも愛せる人だけの特権

重いステアリングは、タイヤのグリップ状況や路面のアンジュレーション(うねり)をダイレクトに掌に伝えてくれます。暑い車内は、窓を全開にして風を巻き込み、季節の匂いを感じる喜びを教えてくれます。

不便であることは、裏を返せば「すべての操作に自分が関与できる」という自由でもあります。車が勝手にやってくれることは何一つありません。曲がるのも、止まるのも、快適に過ごすのも、すべてドライバーの腕と工夫次第なのです。

「手間がかかる子ほど可愛い」という言葉がありますが、手をかければかけるほど、Zはあなただけの相棒になっていきます。修理から戻ってきた時の喜びや、調子良く走れた日の高揚感は、新車をお金で買うだけでは決して得られない、深い感動体験です。苦労した分だけ、その車との絆は深まり、人生の一部となっていくのです。

生半可な気持ちならフェアレディZはやめとけ

結論として、もう一度言います。もしあなたが、「映画で見てかっこよかったから」「投機目的で値上がりを期待して」「ファッション感覚でちょっと乗ってみたい」という動機だけでZを求めているなら、悪いことは言いません。

やめておいた方が身のためです。その程度の気持ちでは、最初の夏で音を上げるか、最初の故障で心が折れて手放すことになるでしょう。それはあなたにとっても、そして大切にされるべき車にとっても不幸なことです。

しかし、ここまで脅されてもなお、「その苦労ごと引き受けたい」「自分の人生をかけてZと付き合いたい」と思えるなら、あなたはもう立派なZ乗りの素質を持っています。覚悟を決めた先に待っているのは、他のどの車でも味わえない、人生を豊かに彩る最高のカーライフです。

「フェアレディZはやめとけ」という噂に関するよくある質問

ネットの噂や断片的な情報だけで判断するのは不安ですよね。ここでは、これからオーナーになる方が抱えがちな疑問に対して、綺麗事なしのリアルな回答をまとめました。

Q. 夏場のエアコンは本当に効きませんか?

A. 当時の純正クーラーや、古いR12ガスのキットのままだと、炎天下では「涼しい風が出る送風機」程度の能力しか発揮しないことが多いです。現代のコンプレッサーとR134aガスを使った最新のエアコンキットに換装すれば、劇的に改善しますが、断熱対策も含めて数十万円(場合によっては50万円以上)の出費が必要です。「金で快適を買う」覚悟が必要です。

Q. 毎日通勤に使うのは無謀ですか?

A. 基本的にはおすすめしません。雨天時の錆進行リスク、渋滞での水温上昇やオーバーヒート、そして突発的な故障による遅刻など、社会生活に支障が出るリスクが高いからです。「週末の趣味車」として割り切り、通勤や日常の足には安価な軽自動車やコンパクトカーを使う「2台持ち」が、精神衛生上も車にとっても最も平和な解決策です。

Q. 家族を説得する良い方法はありますか?

A. 「資産価値があるから損はしない」と説得するのは諸刃の剣です。相場は変動しますし、維持費がかさめば説得力がなくなります。それよりも、「趣味にかける予算の上限(小遣いの範囲など)を明確に決めること」「家族との外出時は別の快適な車を使うこと(または2by2を選び、家族も乗れるようにすること)」など、家族に迷惑をかけない具体的なルールと配慮を提示する方が、理解を得られやすいでしょう。

まとめ:フェアレディZはやめとけと言われる「重み」を理解して踏み出そう

長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。最後に、これからフェアレディZという「魔物」と向き合う覚悟を決めるために、この記事の要点を整理しておきましょう。

  • 「やめとけ」の理由は、現代車ではあり得ない不便さ(重ステ・猛暑・匂い・雨漏り)と、いつ止まるかわからない故障リスクにある
  • 安さや見た目の綺麗さだけで選ぶと、隠れ錆や欠品パーツによる修理地獄で、確実に後悔することになる
  • 快適さを求める車ではなく、不便さを楽しむ「趣味の対象・ライフスタイル」と割り切る必要がある
  • そのすべての覚悟を決めた人だけが、Z特有の「人馬一体感」と、唯一無二の「所有する喜び」を得られる

フェアレディZは、単なる移動手段ではありません。あなたの人生観や価値観を映し出す鏡のような存在です。維持するにはお金も時間も情熱も必要です。

もし、心の中にまだ迷いがあるなら、一度旧車イベントや専門店に足を運び、実車を見て、オーナーの生の声を聞いてみてください。そのエンジンの「熱」と排気の「匂い」に触れた時、あなたの迷いはきっと「確信」に変わるはずです。ようこそ、底なしのZ沼へ。

フェアレディZは人生を映し出す鏡。覚悟が決まった人を底なしのZ沼へ歓迎するメッセージ 。

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